東方光恩頼〜とうほうこうおんらい〜

7、八束穂の舞 (稲田姫様に叱られるから 東方風神録より) 御神楽

 

鄙の山田に穣る穂。

それは、神々の恵みであり四季折々の景色の中で最も美しい時の色でもある。

博麗の社に人々が集い、秋の穣りを謝(いや)び奉り、そして、祝ひ奉る。

正に、神遊びである。

色鮮やかな衣に、裳と袴、そして依り代ともなる季節の花をあしらった簪。

たわわに実りし懸税(カケチカラ)を手に採り静々と舞う舞姫。

その穢(けが)れなき乙女の舞は、野を越え、山を越え、幻想郷を包み込む。

そして、季節はまた進む。

 

天離る 鄙の山田に 大年の 穣り嘉すと 紅葉降るかも
(作歌:FLXさん 東方FSS)

にひなへは 幸く眞幸く たてまつれ 神招ぎ奉る 秋ぞ楽しき
(作歌:月影みたまさん 博麗神社東京分祠)

 

この曲は平成21年の11月、七五三の真っ只中に思いつきで出来たアレンジです。当時、小山田宗治が勤務していた神社の社務所で休憩中に、アイディアが沸いて来てさくさくっと作りました。

以前より、私どもも参加させていただいた事のある和楽器同人音楽サークルの、白いしましまうさぎさんの生録音の和楽器のみで構成された楽曲の様な、そのサークルだからこそ出来る個性のある曲を書いてみたいと思っており、稜樂會ならどの様な曲だろうと考えていました。
当サークルでは、主に「雅楽」を扱っており、なおかつサークルのメンバーは神社にて奉仕する立場などから自然に「神様」を意識する事が多く、それこそが当サークルの持ち味なのだとも考えております。
今回は、御神楽を意識してみました。

神楽と言いますと、主に宮中、伊勢の神宮などにて奏される「御神楽(みかぐら)」と、各地の神社に見られる独特な里神楽に分かれます。今回は雅楽における御神楽の範囲である、国風歌舞(くにぶりのうたまい)の形を取り入れてみました。

博麗神社にて新嘗祭が斎行され、神事の中で舞が奏された事をイメージしてアレンジをしています。
特に、曲中で独特な旋律を奏でる和琴は、日本の楽器の中で一番格式が高く「天皇の楽器」とも呼ばれるほどです。

また付歌は、歌愛ユキと、初音ミクを使っています。
祭祀には清浄さが求められ、純粋無垢な心を持つ童男、童女は神々に近く、ふさわしいと言えます。その様な所から、特に歌愛ユキを採用してみました。(ボカロですが・・・(汗)

曲は、舞姫が入場する舞入音声、和琴の独奏である菅掻(すががき)、舞姫が舞う当曲、再度の菅掻、そして退出する退出音声と成り立っています。

※神楽舞は本来、御神前にて神々に捧げる歌舞です。今回の作品は、イメージから創作した御神楽風の楽曲と心に留めていただきたく思う次第です。


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